マトリックスの夜明け

4話「ファンタジークリスタル」


ユウチンは言い終えるとその場を立ち去った。ナイトがウィンドの羊皮を手に入れるのを待って出発した。A地区の丘陵地帯で氷の結晶の一種を探索し、クインを引き上げた。

Episode 4 "Fantasy Crystal" 2

クインは文句を言いつつ積極的に働く。「これはいったい何なの?僕はあなたの奴隷じゃないのに、こんなことをするの?」

ユウチン「俺の代わりに見張ってて。ホワイトタイガーがいたら終わり。氷の結晶で熱を逃がすのが好きなんだ」

クイン「わかった、わかった」

Episode 4 "Fantasy Crystal"3

半日探した後、ユウチンは山の一番深いところに行って、氷の結晶を見つけたが、ホワイトタイガーは氷の結晶を抱いて離さない。ユウチンはそっとクインを撫でた。「俺は後で氷の結晶を取る。お前はホワイトタイガーを誘い出せ。A区で殺すことはできない、法律違反になるから。そうしないと神に救われない」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 4

クイン「また僕?」

ユウチンは慰めた。「お前の家の原材料を探しているのにこれ以上何が欲しいんだ?」

クインは自分の家だと聞いた途端、すぐに気を取り直して、ホワイトタイガーの気を引くために走った。

Episode 4 "Fantasy Crystal" 5

ホワイトタイガーに追われるクンを見つめるユウチン。まさに「彼女は逃げ、彼は追い、彼女は逃げられない」だ。

ユウチンは気のない顔で笑い、ゆっくりと氷の結晶を拾った。そのままO区に戻り、氷の結晶で四方を透過する家の障壁を作り始めた。夕暮れになってからゆっくりと築き上げてきたバリアーを開放した。中は外が見えるが、外は入れない。周囲の湿地の中央にライトアップされた家の中でお茶を飲んでいた。

Episode 4 "Fantasy Crystal" 6

混乱した状態で戻ってきたクインは、透明なガラスの層で外と隔てられていて、まったく入れないことに気づいた。

Episode 4 "Fantasy Crystal" 7

クインは心配そうに言った。「兄さん?ドアを開けてくれ、中に入りたいんだ」

ユウチンがパソコンの「Enter」ボタンを押すとやがて障壁が徐々に開き、クインが部屋になだれ込み、ユウチンのお茶を全部飲んでしまった。

ユウチン「飲み終わったら帰っていいよ。ナイトの様子を見にA区に行くんだ」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 8

クイン「いや、僕はまだ帰ってきたばかりだし、この家は僕のためにあるんじゃないのか?なんであなたのもののように思うんだ?」と怒った。

ユウチン「とりあえず、もうすぐあなたのものになるから、行ってみて」

クインはしぶしぶA区へ向かった。

ユウチンは一休みして再び家に攻撃装置をつけ始めた。やはり、最終的には大きな意味を持つのである程度の攻撃力は必要だ。

Episode 4 "Fantasy Crystal" 9

〜A区〜

クインはナイトのところに来てナイトを見た。「調子はどう?ビルダーの言うとおりにした?」

ナイト「うーん、風穴をあけてしまった。どんなビルダーなの?」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 10

クイン「ユウチン」

ナイトは怪訝そうに尋ねた。「なんで彼を選んだんだ?」

クイン「不向きでしょ?」

ナイトは頷いた。

Episode 4 "Fantasy Crystal" 11

「でも彼は我々の強みを一番よく理解している人だ。現実の世界では、彼は優秀ではないどころか優秀すぎる。普通のスタッフにはなじまないし、上司は彼の能力にあきれ、満場一致で解雇を決めているがそれが理解できるかね?」とクインは話した。

ナイト「なるほど、風が盗品を隠したのはわかったが、これはどうなんだ?」

クインはゆっくりと言った。「急がなくてもいいんだ。僕は戻って彼と話すから君とナンはもういいよ」

Episode 4 "Fantasy Crystal"

ナイトは少し迷ったが「よかった」と言った。

O区に戻ったクインは、ユウチンのいない家を見つけ、SNSでユウチンにメッセージを送った。

長い時間が経って、家の外からユウチンがゆっくりやってきた。クインはぶら下がって聞いた。「何してたの?」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 13

ユウチンは横から身を乗り出した。「見て」

クインはそう遠くないところからホワイトタイガーが近づいてくるのを見つけた。

クインはすぐにユウチンに飛びついた。「信じられない、タイガーだ」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 14

ユウチンはあざ笑うように言った。「欲しくないの?なんでそんなに騒ぐんだ?」

クイン「そんな人間離れした巨大な生物に朝から晩まで追いかけ回されてみろってんだ」

ユウチンは説明した。「彼らも元々は人間ではなかった」

クインはユウチンから飛び降りた。「彼らはここで何をしてるんだ?喧嘩?トラブルに巻き込まれたのか?」

ユウチン「いや、ついていくと言われた」

クイン「彼らと話ができるの?」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 15

ユウチンはうなずいた。「ああ、今日の午後は地獄のような時間を過ごしたと聞いたよ、大笑いしながらね」

クインは恥ずかしくて地面に穴を掘りたくなった。ユーチンはクインを見て微笑んだ。「嘘だよ。君を追いかけていて急いでいるうちに沼にはまったところを俺が助けた」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 16

クイン「本当に犬なんだな、危ないことは全部僕がやって、ホワイトタイガーを助けるようないいことは自分で行くんだ」

ユウチン「次は、次は、解放してあげるから。A区へ行ったの?風を見つけられたか?羊の毛皮はナンに届いたか?」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 17

クイン「まあ、ナンの手にかかっている」

ユウチンはしばらく考え込んだ後、スクリーンに描いたメタバースの地図を指差した。「もうすぐだ、次はB区だ」

クイン「羊の毛皮を独り占めしたら?」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 18

ユウチンはクインを見てかすかに微笑んだ。「それはどんなに疲れることか。こんなにたくさんの人が欲しがって、みんな私のところに来るんだから。きっと疲れるに違いない」

クイン「でもその時にナンが渡さないか心配じゃない?」

ユウチン「心配だ、心配ないわけがない。でもメタバースではこの羊皮を使えるのは俺だけだ。彼が俺に渡さなかったら役に立たない羊皮になるんだ」

Episode 4 "Fantasy Crystal" 19

クイン「あなたは本当に情けなくて生意気だ。メタバースには有能な人がたくさんいるのに、まだ自分より優秀な人が見つからないの?」

ユウチンは静かに言った。「あの時俺にぶつかってきて、プログラム図を残していったのはお前じゃないか」

クイン「あなたが勝ちだね、本当にナンが守れるのか?」

ユウチンはクインを見て言った。「彼はあなたより役に立つ」

それを聞いたクインは衝撃を受け、それっきり言葉を発しなかった。

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