目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「えっと、それじゃこれからすることだが、まずは情報収集したいと思う」 「すみませんマスター、通信の異常については、ずっとマザーⅡ(第二世代AIマザー)に問い合わせているのですが、全く返事が来ません。繋がってはいるようなのですが……」 「ミサキもそうです、マスター」 「うちもそうどす」 「拙者もでござる」 「――マミ、あなたはどうなの?」 「えっ……」 マミはヒメミの声に、俺の右腕でぷるっと震えた。 「おっ、おんなじ……かな」 「なに? 聞こえへんで。あんたいつもマスターに甘えてばっかりで、全然役にたってへんで。最新の第三世代AIなんやろ、少しは……」 マミの瞳に涙が浮かんだように見えた、さすが第三世代AI……泣くこともできるのか……。 「まっ、まあ、マミはまだ来て三ヶ月だし、設定も小学生みたいだから(――知らんけど)。許してやってくれ」 「なんかさ、マスターってマミには甘いですよね。さっきは、ミサキにかわ――」 「よしそれじゃー」 なんか更に揉めそうなので、俺はミサキの声を遮った。 「実は、先ほど確認したら、ギルドユニオンのメンバーが何人かインしているようなんだ。通信もマップ表示もでないから、直接行くしかないんだが、とりあえず、ザナリアン初期メンバーなら何か分かるかも知れない……」 「なるほど、そうですね。では、探しに行きましょうマスター」…