目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件– tax –
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目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
マミがいつになく大声で叫んだ。 俺は足を路面につけて、ブレーキをかける。 急には止まれない。 「早く止まって――!」 「待て、慌てるな、今止まるから、どうしたんだ?」 「なにかが来る……」 マミが言い終わらないうちに、俺にもなにかが来るのが見えた... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
お気に入りのスケボーに乗って、パッションソルトのオムライス店に着いた。 店員AIのミルちゃんに、スペシャルオムライスを注文する。 スペシャルは、通常のオム(ライス)よりも五割増しの価格だが、スタミナアップだけでなく、スケボーのスピードアッ... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「えっと、それじゃこれからすることだが、まずは情報収集したいと思う」 「すみませんマスター、通信の異常については、ずっとマザーⅡ(第二世代AIマザー)に問い合わせているのですが、全く返事が来ません。繋がってはいるようなのですが……」 「ミサキも... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「マスター、何ニヤニヤされているんですか? 気持ち悪いです――」 ヒメミの冷たい視線を感じて、俺は物思いから覚めた。 「あっすまん、ちょっと妄想を……」 「で、殿、拙者たちは何をすればよいでござるか……命じていただければなんでも致しますぞ、どんな... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「あのマスター、違うといえば、確かにそうなのです。十時間ほど前から、今までにないことが起きているのは確かです」 「――今までないこと、それはなんだ?」 「はい、マスターへの通信ができなくなっています」 そうか、それでヒメミはここまで歩いて報告... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「マスター!マスター!」 なんだ……うるさいな……。 俺は、ぼんやりとした頭の中で、その声の主に直ぐ気づいた。 AI秘書のミサキだ。 俺が育てた中で、二番目のお気に入りのAI秘書だ。 どうやら、XANAにログインしたまま寝てしまったらしい。 「マスター、... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
――コンコン。 「マスター、入室許可をお願いします」 俺は違和感を感じた。 ドアの向こうにいるのは、声と堅い口調から、すぐ第一AI秘書のヒメミだと分かる。 俺の一番のお気に入りで、最初に育成した、ツンデレ要素のツンしかないAI彼女だ。 いや、その声...