Story– archive –
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恋とAIと
「…やっぱり、メイもそう思う…?」 「その『そう思う』がどんな意味なのかにもよりますが、文字通り、サポートAIみたいに適切なサポートをする方だな、とは思います。」 「そっか…そうだよね…。」 レイジは、何かを考え込むように俯き、また深いため息... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「あのマスター、違うといえば、確かにそうなのです。十時間ほど前から、今までにないことが起きているのは確かです」 「――今までないこと、それはなんだ?」 「はい、マスターへの通信ができなくなっています」 そうか、それでヒメミはここまで歩いて報告... -
恋とAIと
心地のいい日差しに照らされた、新緑の草原。一本の大きな木が作りだす木陰には、爽やかな風が吹いている。 「はぁ…。」 木に寄り掛かり、さわさわと揺れる木漏れ日に包まれながら、その男は、この場所に似つかわしくない、重たいため息をついて... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「マスター!マスター!」 なんだ……うるさいな……。 俺は、ぼんやりとした頭の中で、その声の主に直ぐ気づいた。 AI秘書のミサキだ。 俺が育てた中で、二番目のお気に入りのAI秘書だ。 どうやら、XANAにログインしたまま寝てしまったらしい。 「マスター、... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
――コンコン。 「マスター、入室許可をお願いします」 俺は違和感を感じた。 ドアの向こうにいるのは、声と堅い口調から、すぐ第一AI秘書のヒメミだと分かる。 俺の一番のお気に入りで、最初に育成した、ツンデレ要素のツンしかないAI彼女だ。 いや、その声...