目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件– tax –
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目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
暗いよ……暗いよ、ママ、ママ。 ママ―どこ、どこー……。 怖いよ、怖いよー、ママ、ママ、ママ……。 ――三年前のあるマンションの一室。 ある男とフィアンセがそこにいた。 その男は天風好一という三十歳代のAIエンジニアだ。 「どうしたんだ美幸?」 ... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
ゆっきーさんとカナは、階下への扉の前で警戒。 俺とボタモチさんは、ボス部屋の入り口のドアに耳をあてる。 だが、分厚い扉に阻まれているからか、何も聞こえない。 「あっ、狼犬に聴音スキルある」 ボタモチさんの狼犬に、聴音スキルが備わっていたよう... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
地下第一階層の探索が終わり、ボス部屋が確認された。 ほかのモンスターは全くいなかった。 ボス部屋をクリアすれば、二階層に行けるのだろう。 宝箱からマナ回復ポーションが数本見つかった。 HPやスタミナ回復ポーションはなかった。 ほかには、ミサキ... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
ゆっきーさんが最後のスライムを倒して、モンスターは一体もいなくなった。 倒したモンスターたちは、いずれも数分で破片となって空気中に解けていった。 ――パッパラパッパパー! 全モンスターが消えると、いきなりファンファーレが鳴り響いた。 全員ビク... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
前方のゴブリン、後方のスライム。 対応策を必死にめぐらす。 スライムのステータスを見る。 レベル1と2しかいないようだ。 攻撃は……噴射攻撃? なんだそれは――だが射程は二となっている。 近接の射程が一という数値なので、槍ぐらいの射程のようだ。 ち... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「ジャッキーさん、ちょっと聞いてほしいことがあるぺん」 「はい、なんでしょう?」 「よいたろうさんに、頼まれたことがあるぺん」 「よいたろうさんに? なんでしょう……」 「妹さんの病院にお見舞いに行けないので、代わりに誕生日プレゼントを届けて... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
「えっ? 魔導士やってくるって、カエデどういうこと?」 「マスター、まあ見ててください! いいですよね?」 「いいけど、あまり危険なことはしないでくれよな」 「マスターにそんなん言われたら、キュンキュンしてまうわ」 「別に特別な意味じゃない... -
目覚めてみたら、XANAマスターになっていた件
両開きの扉を軋ませながら扉を開く。 先の見えない緩やかな下り坂がずっと続いている。 ここからは一本道にしか見えないが、幅はかなり広く、天井もかなり高い。 幅は五人ぐらいが横に並んでも余裕のある広さで、高さも十メートル以上はありそうだ。 隊列...